2012年2月15日水曜日

自分の行動ログを振り返ってみた。

こんにちは。Chieです。

最近、よく耳にする会話。
「自分の行動ログって、溜めるのはいいけど、振り返ることある?」

自分はどうかといえば、、、

写真は撮りっぱなし。
チェックインのログは溜めっぱなし。

それなのに、いつも電池の残量を気にしながら、「記録」をし続ける。

そこでせっかくなので、膨大で断片的な「自分の行動の記録」を振り返る方法について、思いつくものをいくつか試してみました。


■foursquareのチェックイン履歴を地図で見る

習慣となっている、foursquareでのチェックイン。
自分の行動範囲をひとめで地図に表示してくれるのが、チェックイン履歴のKMLでのフィードです。

PC版のfoursquareにログインし、履歴の「すべてを見る」を選択。
ページの一番下にオレンジ色のフィードボタンがあるので、そちらを押します。


次の「feeds.foursquare」のページで、チェックイン履歴のプライベートフィードが表示されます。
「in KML」のURLをコピーして、Googleマップの検索窓にいれて検索ボタンを押すと、地図にチェックイン履歴が表示されます。


地図で見ると、自分の行動範囲が俯瞰的にわかりますね。
平日は職場のある六本木界隈をうろうろ。週末は目的優先で、中野、代官山、羽田空港など、都内をけっこう移動しています。

お手軽にフィードでき、表示件数もデフォルトの25件から変更することもできます。「in KML」のURLの末尾に続けて「?count=100」といれると、100件表示されます。

試しに過去400件分を表示してみると、、、


国内のチェックインばかりですが、こう見るといろいろ行ってるんですね!

ここで何見たんだろう。名物食べたなぁ、など、楽しかった出来事も自然と思い起こされます。海外でももっとチェックインして置けばよかったなぁと思ってしまいました。

表示したいチェックイン期間やスポットのジャンルを絞れても面白そうですね。私の場合、ハンバーガーの食べ歩きが好きなので、全国で食べ歩いたハンバーガー店だけを一覧できると、チェックインがスタンプカードのような意味合いを持ち、ログを溜める楽しみが増えそうです。

ちなみに、foursquareサイトにも注意書きにもありますが、プライベートフィードは個人的な利用のみにとどめて、うっかり公開しないように注意しましょう!

■ロケタッチが提供する「ライフログビューワー」と「ロケタッチガイド」

ロケタッチが2011年12月に実装したライフログビューワー機能。
カレンダーやリストで、ライフログとして自分のタッチ履歴を一覧できます。


カレンダーをめくりながら、時系列でどこに行ったか振り返ることができます。カレンダーにスポットのジャンルが表示されるので、カテゴリがわかりやすいですね。


他にもリスト表示や、投稿した写真のアルバムといった機能もあります。タッチの前後関係が一目瞭然なので、いつ、何をしたか、簡単に思い出せます。foursquare同様、Googleマップに地図表示することもできます。

タッチ履歴は点の集まりですが、それを自分自身で編集して、ストーリー性を持たせる。
その点でロケタッチは、他のチェックイン系サービスに比べ、ライフログの活用を意識されています。

例えば、livedoor blogへの貼り付け
タッチ履歴をタイムラインまたはスポットを選択してブログ記事に反映できます。

・タイムラインの場合

・スポットの場合

また、撮り溜めた写真を最大限に魅力的に活用するなら、ロケタッチガイドでも簡単に旅の振り返りができます。自分でテーマを決めてガイドブックを作れるスポットまとめサービスです。


STEP1:スポット検索をし、
STEP2:自分が撮った写真を選び追加。
STEP3:そして、オススメのポイントをコメントする。

この3ステップの一連の操作で、1つのガイドに最大10個のスポットが登録できます。


ロケタッチガイドは過去のログと直接結びついていないので、あらためて登録する必要はあります。ただ、使い方がとてもシンプルで、ナビゲーションに従うだけで、見た目がきれいなガイドブックができあがります。写真をうまく活用したスポットまとめの中では、簡単で使いやすいですね。


■まとめ

今回、自分の数年間溜めてきた行動ログを振り返って思ったことは3つ。

・自分が記録してきた一連の情報は、行動のかけらに過ぎない。
・整理しようとしても、目的が明確で、それにあった結びつきができないと、単に眺めて終わってしまう。
・行動の点と点を結ぶことに意味、すなわちストーリーを持たせられることが大事。

「チェックインしました」
「誰と一緒にどこにいます」
「○○を食べました」
「写真を撮る」
「写真を投稿する」

現在、行動ログを取得できるサービスが提供している機能は、ログの一覧性を追及したものです。実際にその機能を使って記録を一覧してみても、点が集合値になっただけで、ストーリー性は見えてきません。振り返りをするなら、点と点を結ぶことによって、そのとき感じた喜びや驚きも一緒に再現してみたいですよね。
そこにこそ、「良かった!また行ってみようかな」「友だちに紹介しよう」という、次の行動が生まれる気がします。

最近では、そういったストーリー性を意識したサービスも登場しています。代表的なものでは、以前ジオガールズブログでpicacchが紹介したFacebookのタイムライン。他にも位置情報と連動した日記アプリ(Pathなど)もでてきています。
人生のストーリーを地図に!まったく新しいFacebookタイムラインの地図機能

各サービスで取得され続ける断片的な行動の記録。それをどういった形で新たなサービスに活用できるのか。
これから誕生してくるサービスにも注目し、ぜひ利用してみたいと思います。

Written by Chie (@crispytaffy)

2012年2月6日月曜日

お店とお客さんをつなぐ手段はチェックインだけじゃない!第8回GMSに参加して考えたこと

こんにちは、picacchです。
先月第8回ジオメディアサミットに参加してきました。
今回のテーマはO2O(Online to Offline)でした。
O2Oとは、ネット上(オンライン)の活動とネット外のリアルな生活(オフライン)を結びつけて、購買やお出かけなどの行動を促すサービスやビジネスのことです。

すでにこの第8回ジオメディアサミットについての記事がいくつかあがっていますので、全体の内容についてはそちらをみていただけるといいと思います。
このジオガールズブログでも「第8回ジオメディアサミットにいってきました」としてまとめてあります。

ここでは個人的に印象に残ったパネルディスカッションでの内容を書きたいと思います。

■ 店舗運営者からみたジオメディア


今回のジオメディアサミットのパネルディスカッション(Ustream)は、「店舗運営者からみたジオメディア」というテーマで、店舗を経営されている方や、店舗向けのサービスを提供しいる5名の方が、実際に活用しているサービスや現場で重要なことなどについて話されました。
とてもリアルな内容でしたので、消費者である自分にとっても身近で想像しやすい内容でした。
その中で印象に残った話題が3つありました。

  • 売上の1割がSNS経由のお客さん。SNSでお店とお客さんのコミュニケーション度が高まり、常連度があがる。
  • O2Oで難しいのは、オペレーションを徹底すること。お客さん、お店のオペレーター(現場)、お店オーナー全員に優しくて簡単な事が重要。
  • お店へのチェックインはすべての人がやるような行為じゃない。その他の手段を考えることが重要。

■ 売上の1割がSNS経由のお客さん

photo credit: lecercle via photopin cc

現在、TwitterやFacebook、ご自身で立ち上げられたmiilなどのSNSを積極的に活用されている中村さんのお店では、多い時で売上の2割近くまで、平均的には1割程度をSNS経由のお客さんが占めるそうです。1割といういう数字は決して小さくなくて、その1割で黒字になるお店は結構あるのでは?とお話されていました。

ではなぜSNSを活用すると、お客さんが増えるのか。
今までできなかったことでSNSが実現してくれたことは、

  • お店にお客さんがいない時でもコミュニケーションできる
  • お客さんはお店の人に「ごちそうさま」を、お店の人はお客さんに「ありがとうございます」を伝えられる

それらによって、お客さんとお店の人とのコミュニケーション度を高めることができ、結果的に「またあのお店に行こう」という常連さんを増やすことができるのだそうです。


■ サービス提供者は現場の利用シーンをもっと考えるべき

photo credit: jpellgen via photopin cc

コンビニやファミレスで支払いをする際に「Tカードをお持ちでしょうか?」と聞かれる場合がありますよね。
人によっては1日に何度もその言葉を耳にすると思います。
その現場のオペレーションを継続的に実現させるのは想像以上に難しく、いかにシンプルな手段で実現できるか、サービス提供者はそういう部分もしっかり検討してサービスを設計するべきと上原さんはお話されてました。
これには自分もサービスを考える立場としてはっとさせられました。
現場でどうやってお店の人やお客さんが利用するのか、そこをもっと具体的に想像しながらサービスの内容を考える必要があると感じました。
時には現場の様子をじっと観察したり、お店の方にヒアリングしたりすることも必要で、PCに向かって考えているだけでは実際に多くの人に使われるサービスというのは産まれないですね。


■ チェックインはすべての人がやるような行為じゃない
中村さんのmiilについてのお話の中で、「チェックインはすべての人がやるような行為じゃない。もっと多くの人がやる行為ってなんだろうって考えて、写真投稿にした。」とありました。


たしかに私の知り合いでFoursquareやFacebookでチェックインをしてる人は少ないです。
ユニクロのFacebookのチェックインキャンペーンの時は、ユニクロというとてもメジャーなブランドと割引クーポンという組み合わせによって、ちらほらチェックインしている方もいましたが、それでもまだまだ浸透していないと思います。
そして今後も大多数の人には浸透しない行為なのかもしれません。
なので、メニューの写真を共有することをチェックインの代替手段として、「このお店に行ったよ」を伝えられるようにしたmiilの設計はとても面白いと思いました。

チェックインはあくまでも手段であって目的ではないのに、最近はこのチェックインサービスを作ること自体が目的になっているケースがあるように思います。
そうではなくて、サービスの目的を達成するために最適な手段を考える必要があり、それがチェックインというボタンを押す行為なのか、写真を撮る行為なのか、そういう順序で考える必要がありますね。


■ まとめ
今回のジオメディアサミットに参加して、「オフラインでの接点をオンラインへ、そしてまたオフラインの消費に戻す」という流れは確実に増えつつあると感じました。
すでに、Twitterを介したお店とのつながりからの常連客化や、NFCでの支払いを元にしたデータ分析からユーザーに最適な広告提供そして購入への流れなど、オンラインでの活動はオフラインの消費拡大につながっています。
このオフラインでの接点をどう強化していくか、まだまだ面白いサービスや技術が考えられそうですし、本格的に広まり始めたばかりだと思います。
ユーザーさんが楽しく使えて、社会がより面白くなるようなこの分野での新サービス・技術の登場がとても楽しみです。